企業の財務状態をつかむ貸借対照表(B/S)
貸借対照表(B/Sといいます)は一定時点(月末・期末)における会社の健康状態を表します
表の左側の資産は会社のお金がどこに使われているかを表し、表の右側の負債・純資産はどこからお金が入ってきたかを表します。
また、お金の出所が、株主を含む会社内部か又は銀行等の外部かの見方から、負債を他人資本、純資産を自己資本とも呼びます。
貸借対照表を見れば会社の健康状態がわかります。
今はどのような状態ですか?
健康体
左のような会社は自己資本が多くバランスのとれた健康体です。
中小企業では、節税のため利益をほとんど出さないなどの理由により、自己資本が少ない場合がよくあります。返済を要しない自己資本の割合が小さくなると、抵抗力が弱くなり病気にかかりやすい体質となります。
病気その1
固定資産が[固定負債+自己資本]を超えて大きくふくらみ、流動負債が流動資産を大幅に上回り財務の安全性が著しく低下
(原因)
多額の設備資金を、短期借入金で調達している
病気その2
売上債権が大幅に増加し、資金繰りが悪化
(原因)
売上のみを重視し、売掛金の回収をおろそかにしている
病気その3
たな卸資産が必要以上に増え、資金繰りが悪化
(原因)
在庫管理
病気その4
内容不明の役員貸付金・役員借入金などの多額の資金調達・運用が発生
(原因)
会社のお金と個人のお金が混ざってしまっている
病気その5
負債合計が資産合計を上回っており(債務超過という)かなり危険な状態
2期連続して続くと借り入れもしづらくなる
早く対処しなければならない
これらの図を見て何かうちの会社の貸借対照表も似ているなと感じられたら、早めの原因究明と対処をお勧めします。